2025年12月12日: ビットコイン(BTCUSD)テクニカル&ファンダ分析とベイズCIによる短期トレード戦略

btcusd_20251212 AI分析

本記事は、わたしが自作したMT5のインジケーターとChatGPTを組み合わせた独自のテクニカル+ファンダメンタル分析の結果となります。内容はデイトレ・スイング目線の分析となります。

本文内の用語


モデル・指標構造系意味(読者向け説明)
CI(Confidence Index)テクニカル・ファンダメンタル・心理・需給などを統合した「市場の方向確信度」。50以上で方向感あり、50未満で方向感が掴めない状況。
TC(Technical Component)テクニカル分析要素の総合スコア。短期的な価格構造を表す。
FC(Fundamental Component)マクロ経済・金利・政策などの影響を数値化した層。中期的視点。
SF_N(Sentiment/Flow Layer)ニュース・ETFフロー・SNS心理の短期センチメント。
CBA_N(Cross-Asset Layer)他資産(株、金、債券など)との関連性を反映。
uncertainty_weight不確実性補正。市場の整合性が高いほど1に近づき、CIを押し上げる。
pattern_scoreチャート形状の寄与度(例:ブレイク、レンジ、チャネル)。
Bayesian-NN(ベイズニューラルネット)不確実性を定量化するためのAI手法。単なる平均ではなく信頼区間を出す。
Fail-Fastポリシーモデルの信頼性が低いときは即座に出力を棄却する安全機構。

【テクニカル分析系】意味(読者向け説明)
MA(移動平均線)過去の一定期間の平均価格。トレンドの方向や勢いを確認する基本指標。
RSI(相対力指数)買われすぎ・売られすぎを数値化した指標。70以上で過熱、30以下で売られすぎ。
MACDトレンドの勢いと転換点を示すオシレーター。線の交差で売買シグナルを見る。
ADX(平均方向性指数)トレンドの強さを示す指標。25以上なら強いトレンド。
ATR(平均真の変動幅)市場のボラティリティ(値動きの荒さ)を測る。大きいほど値動きが激しい。
Donchianチャネル一定期間の高値・安値の範囲。レンジの上下限を可視化する。
ボラティリティ値動きの振れ幅。トレードリスクの尺度として重要。
LCZ(Liquidity Concentration Zone)流動性が集中する価格帯。ストップロスや利確が集まりやすいゾーン。

【ファンダメンタル・マクロ系】意味(読者向け説明)
Fed(連邦準備制度理事会)アメリカの中央銀行。政策金利を上下させて景気やインフレを調整する。決定は世界中の相場に影響する。
利上げ(Rate Hike)中央銀行が政策金利を上げること。景気の過熱やインフレを抑えるために行う。→ 通常は株やBTCなどリスク資産にマイナス(資金が高金利通貨や債券に戻る)。
利下げ(Rate Cut)政策金利を下げること。景気刺激や信用緩和を目的に行う。→ 一般的には株・BTCなどリスク資産にプラス(資金が市場に戻る)。
QT(Quantitative Tightening, 量的引き締め)中央銀行が保有資産を減らし、市場の資金を吸収する政策。利上げと組み合わせて金融を引き締める。
QE(Quantitative Easing, 量的緩和)QTの逆。資産を買い入れて市場に資金を供給する。金融緩和の一環。
CPI(消費者物価指数)物価の上昇率を示す指標。高いほどインフレが進んでおり、利上げ方向の圧力になる。
PCE(個人消費支出価格指数)Fedが特に重視するインフレ指標。CPIより変動が穏やか。
失業率(Unemployment Rate)労働市場の過熱を示す。低すぎるとインフレ懸念で利上げ圧力、高すぎると利下げ方向。
ETFフロー(ETF Flow)ETF(上場投資信託)への資金流入出。インフロー=買い需要、アウトフロー=売り圧力。
AUM(運用資産残高)ETFなどが運用している総資産額。資金動向を把握する指標。
クジラ(Whale)大口投資家。売買が相場を一時的に大きく動かすことがある。
センチメント(Market Sentiment)投資家全体の心理状態。恐怖・強欲・楽観などの“群集心理”。
Extreme Fear(極度の恐怖)投資家がリスクを避ける状態。短期的には売られすぎのサインになることも。
リスクオン/リスクオフ(Risk-on / Risk-off)投資家がリスクを取りに行く/避ける姿勢。リスクオンでは株やBTCが上昇し、リスクオフでは資金がドルや国債に逃げる。

【トレードプラン関連】意味(読者向け説明)
Entry(エントリー)ポジションを取る価格。
TP(Take Profit)利確目標。
SL(Stop Loss)損切りライン。
リスクリワード比利益幅と損失幅の比率。1:1以上が望ましい。
ゴールデンクロス/デッドクロス短期移動平均が長期移動平均を上抜く/下抜くシグナル。

【分析思想・メタ用語】意味(読者向け説明)
共鳴(Resonance)異なる情報層が同じ方向を示すこと。tradeAdviserの中核概念。
整合性(Coherence)各理論の一貫性。市場が素直に反応している状態。
ノイズ支配(Noise Dominant)指標が噛み合わず、短期イベントで価格が乱れる状態。
再現性(F値)過去に同じ条件で同様の結果が出た割合。信頼度の定量指標。

関口
関口

📢 注意喚起

本ページに掲載している内容は、公開時点のマーケットデータおよび公的発表情報、一般的な分析手法を基にまとめたものであり、特定の銘柄・通貨の売買を推奨するものではありません。

暗号資産(仮想通貨)や外国為替取引は価格変動が非常に大きく、元本割れや想定を超える損失が生じる可能性があります。取引を行う際は、ご自身の判断と責任に基づき、最新の経済指標や政策発表、相場環境をご確認のうえ、十分なリスク管理を行ってください。

特に重要経済イベント(例:米CPI、FOMC、各国中銀の政策決定など)の前後は、市場が急激に変動する可能性が高いため、新規ポジションの建てやレバレッジ取引には十分ご注意ください。

要約(短期/中期方向+確信度)

  • 現在価格(代表足):約 92,500 USD(H1 2025-12-12 02:00)
  • 短期(〜数日)
    • シナリオ:92k〜90kで押し目買い優位だが、上値95k付近は重いレンジ上限
    • テクニカルはH1/H4で上向き、D1ではまだ調整局面の戻り。
    • 短期CI ≒ 45(0〜100):やや下目線寄りの「中立〜弱気」。
  • 中期(〜数週間)
    • シナリオ:80k〜97kの広いレンジ内での持ち合い〜調整継続
    • ETFフローは12月に入り再度プラスの日もあるが、11月までの大きな資金流出の影響が残り、オンチェーン需要も弱い。
    • 中期CI ≒ 42:方向感は弱く、やや下方向リスクが勝つ評価。

ファンダメンタル分析

マクロ環境・金利

  • FOMCは2025年12月会合で0.25%利下げを実施し、政策金利は**3.50–3.75%**レンジへ。ただし、2026年以降の利下げ回数は市場想定より少なく、「利下げはかなり慎重」というメッセージ。
  • 金利は「完全にリスクオンでも完全にリスクオフでもない」位置で、BTCにとっては
    • ドル金利低下→長期的にはプラス
    • ただし利下げペース鈍化→株・暗号資産のバリュエーションにはやや重し
      というミックス要因。

ビットコインETFフロー・機関需要

  • 2025年11月は米スポットBTC ETFの7日累計フローがマイナスに転じ、11月1ヶ月の累計は過去最大のネットアウトフロー
  • 一方、12月8〜10日は再びフローがプラスの日が増加
  • まとめると
    • 11月:価格急落+ETFからの資金流出 → FC(Fundamentals)を押し下げ
    • 12月前半:フローは若干改善。ただし資金のほとんどがIBIT一極集中で、その他ETFは弱い

オンチェーン・需給

ニュースセンチメント・構造

  • 直近のニュースでは
  • LLMベースの金融センチメントモデル(FinSentGPT など)は、従来のルールベース手法よりも金融文脈を反映したセンチメント抽出が可能と報告されています。
    また、FinXABSAやSEntFiNのような**アスペクト別センチメント分析(ABSA)**により、「Fedコメント」「ETFフロー」「AI関連決算」のようにテーマ別のセンチメントを分離して評価できることが示されています。 
  • 一方、MDPI系のニュースセンチメント研究では、VIXやFinBERTニューススコア単体は中長期で安定した超過リターンを生みにくいことも示唆されており、センチメントは「過熱や極端さの検知」に使い、方向の決定は価格と組み合わせるのが妥当と考えられます。

総括(Fundamentals)

  • プラス材料
    • 金利はピークアウトしており、長期的にリスク資産に追い風。
    • ETFは11月のショック後も年初来ではネットで流入超
    • On-chainではLTHの分配が進んだ一方、積み増しシグナルも一部で確認。
  • マイナス材料
    • Fedの利下げペースは市場期待より鈍く、「金融環境が急激に緩む」絵ではない。
    • 11月の価格急落とETF流出がまだセンチメントに重く残っており、上値を追う新規資金は慎重
    • ニュースセンチメント研究の多くは「ニュース単体では持続的なアルファは得にくい」としており、今回のAI不安ニュースもボラティリティ要因>トレンド転換要因と見るのが妥当。

→ ファンダメンタル面の総合評価 FC ≒ 0.51(やや弱含みの中立)


テクニカル分析

マルチタイムフレーム環境

  • H1(代表足)
    • Close ≈ 92,503
    • MA8 ≈ 91,684 < Close
    • MA20 ≈ 90,723 < MA8
    • MA50 ≈ 91,530 < Close
      → 短期的には上向きの押し目上昇トレンド
    • MACD > 0 & シグナル < 0(+クロスに向かう形)
    • RSI ≈ 65(軽い買われ気味だがオーバーシュートではない)
  • H4
    • Close ≈ 92,503
    • MA20 ≈ 91,473 < Close
    • MA50, MA100 < Close、MA200 ≈ 92,548とほぼ同水準
      → H4も上向きだが、上位のMA200とぶつかる位置で、上値はやや重い
    • MACD > 0だがシグナルよりやや下、ADX ≈ 20(トレンド強度は中程度)。
  • D1
    • Close ≈ 92,503
    • MA20 ≈ 90,629(わずかに上回る)
    • しかしMA50 ≈ 97,436、MA100 ≈ 105,768、MA200 ≈ 108,685 と価格は主要中長期MAの下
    • MACDは依然マイナス、RSI ≈ 49で中立。
      → **日足はまだ「下げトレンドの戻り局面」**という評価が妥当。
  • これらは、テクニカルパターンを厳密に統計的に評価したLoらの研究(カーネル回帰でチャートパターンを定量化)とも整合的な、「短期のトレンドはあるが長期優位ではない」状況と読めます。

ボラティリティ・レンジ構造

  • H1のATR ≈ 830、H4のATR ≈ 1445 → ATR_eff ≒ 1,445 USD
  • D1終値リターンの30日年率ボラ ≒ 47%(概算)
    → 日次レベルではかなり大きめのボラ環境。
  • 直近約200本のH1(約8日)での
    • 最高値 ≈ 94,590
    • 最安値 ≈ 87,709
      → 87.7k〜94.6kのレンジが直近の主戦場
  • H1 ドンチャンチャネル(20本)
    • 上限 ≈ 93,556
    • 下限 ≈ 89,248
    • 現値はチャネル中央付近 → ブレイクではなくレンジ中央

オシレーター・トレンド一致度

  • H1:RSI≒65、MACDプラス転換、Momentumはやや強気。
  • H4:RSI≒57、中立〜軽い強気。
  • D1:RSI≒49、MACDマイナス。
    → 「下位足は買い有利、上位足はまだベア寄り」というクラシカルな戻り局面の構造。
  • ADX
    • H1 ≈ 36(そこそこトレンド)
    • H4 ≈ 20(弱め)
    • D1 ≈ 20(弱い)
      → 短期トレンドは無視できないが、日足レベルではトレンドレスに近い

出来高・LCZ(流動性クラスター)

  • 直近200本H1の高出来高バー
    • 92,900〜93,000付近
    • 92,400〜92,700付近
    • 88,800〜90,000付近
    • 上部LCZ:92.5k〜93.5k(直近のロング利食い+ショート新規参入ゾーン)
    • 下部LCZ:88.5k〜90.0k(ロングの損切りと押し目狙い買いが交錯するゾーン)

pattern_score と Donchian期間

  • 画像チャートおよびH1/H4構造からの形状認識(上昇ウェッジ+レンジ)を、
    Loらの「平滑化によるパターン認識」の考え方を踏まえ、マルチフラクタル形状でスコアリング
  • Donchian期間はポリシー通り 10 / 20 を採用。
  • 現状のpattern_scoreは
    • +0.02(-0.10〜+0.10の制約内)
    • 理由:H1/H4で高値切り上げが続いているが、日足ではレンジ上限に近づいておりブレイクの確信は弱い。

総括(Technicals)

  • 短期:上昇バイアスあり
    • H1・H4は上向き、MA構造も強気寄り。
    • ただしH1 RSIが高め&D1は依然ベア寄りで、「上値追い」はリスキー。
  • 中期:広いレンジの上中段での持ち合い
    • 80k〜97kレンジの中でまだ中腹。
    • D1トレンドが明確に転換するには、
      • D1 MA50の回復(≒97k超)+MACDゼロライン超え
        が必要とみられる。

→ テクニカル総合スコア TC ≒ 0.55(やや強気だが上位足に抑えられている)


トレードプラン(Entry / TP / SL / LCZ)

※レバレッジ前提ではなく、スポット or 低レバのデリバティブ前提のイメージです。実際のポジションはご自身のリスク許容度で調整してください。

プランA:90k押し目ロング(ベースシナリオ)

  • 想定方向:レンジ下部〜中央での押し目買い
  • Entry
    • 分割指値:90,200 / 89,500 / 88,800
    • 平均取得 ≒ 89,500〜90,000を想定
  • TP(利確)
    • 第一目標:93,500(H1 Donchian上限+上部LCZ下端)
    • 第二目標:95,000(直近高値群・オプションストライク意識)
  • SL(損切り)
    • 終値ベースで87,500割れ(直近スイング安値87.7kの明確ブレイク)
  • LCZの考慮
    • 90k前後は下部LCZで一時的なストップ狩りも出やすいため、
      • 一括ではなく3分割エントリー+少し深めのSLを推奨。
  • 期待RR(概算)
    • Entry 90k / TP1 93.5k / SL 87.5k → RR ≈ +3.5k : -2.5k ≒ 1.4 : 1
    • TP2まで引っ張れた場合 → +5k : -2.5k ≒ 2 : 1

プランB:94k戻り売り(オルタナシナリオ)

  • 想定方向:日足ベースの戻り売り
  • Entry
    • 94,000〜95,000(H1直近高値+日足レジスタンス帯)
  • TP
    • 第一目標:91,000
    • 第二目標:89,000
  • SL
    • 終値ベースで 97,200超え(D1 MA50付近の明確上抜け)
  • 備考
    • ETFフローが再度強いインフローに転じた場合(連日+200M USDクラス)はこの戻り売りは無効と見なす。

リスク・不確実性(Bayesian信頼区間)

  • 本モデルは、テクニカル指標+ニュースセンチメント+ETFフロー+オンチェーン簡易指標を入力とし、
    **Bayesian Neural Network(BNN)+動的変数選択(DVS)**で不確実性を評価する思想に基づいています。 
  • BNN研究では、コロナ期のような高ボラ環境でも予測値+信頼区間を同時に提示することで、過信を防ぎうることが示されています。
  • 今回のBTCUSDに対する方向推定の1週間先ベイズ信頼区間(主観的要約)
    • 上昇シナリオ:60%
    • レンジ継続:25%
    • 87k割れの下落シナリオ:15%
  • ボラ47%・ATR_eff ≈ 1.5kという環境では、
    • 1日あたり±3k程度のブレは「ノイズ領域」
    • 80k割れ or 97k超えのどちらかを抜けるまでは、中長期方向の確信度は大きくは上がりにくい。
  • ニュースセンチメントやETFフローに基づくモデルは、「ニュースの量・極端さ」が増えると一時的に予測力が増すが、EMH(効率的市場仮説)により長期ではアルファが消えやすいことも複数研究で報告されており、今回も同様の前提でCIを控えめに設定しています。
  • 現在のuncertainty_weight ≒ 0.86(0.8〜0.97レンジ)は、
    • 「ボラは高いが、ニュースフローが一方向に偏り過ぎてはいない」
      という状態を反映しています。

結論

  • テクニカル
    • H1/H4は押し目買い優勢、D1はまだ調整トレンド。
    • 90k〜89kは押し目候補、95k前後は戻り売り候補。
  • ファンダメンタル
    • 金利はピークアウト済みだが、Fedの慎重姿勢とAI関連リスクでリスクセンチメントはやや重い。
    • ETFフローは11月に傷んだが、12月に入りやや復活。
  • 総合CI(BTCUSD専用式)
    • 短期CI ≒ 45
    • 中期CI ≒ 42
      → 「弱気寄り中立」:大きく崩れやすくもなく、一気にトレンド再開するほど強くもないという評価。
  • 実務的には
    • 90k前後での押し目ロングを基本としつつ、
    • ETFフローが再び大きくマイナスに転じる or 80k割れが見えた場合は即座にシナリオを破棄し、防御に回る
      という柔軟な運用が適切と考えます。

出典リンクリスト(Fundamentals)

出典リンクリスト(Technicals・手法)

出典リンクリスト(Global)

上記Fundamentals+Technicalsのリンクを総合して、CI計算とリスク評価の根拠としています。

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