本記事は、わたしが自作したMT5のインジケーターとChatGPTを組み合わせた独自のテクニカル+ファンダメンタル分析の結果となります。内容はデイトレ・スイング目線の分析となります。
本文内の用語
| モデル・指標構造系 | 意味(読者向け説明) |
|---|---|
| CI(Confidence Index) | テクニカル・ファンダメンタル・心理・需給などを統合した「市場の方向確信度」。50以上で方向感あり、50未満で方向感が掴めない状況。 |
| TC(Technical Component) | テクニカル分析要素の総合スコア。短期的な価格構造を表す。 |
| FC(Fundamental Component) | マクロ経済・金利・政策などの影響を数値化した層。中期的視点。 |
| SF_N(Sentiment/Flow Layer) | ニュース・ETFフロー・SNS心理の短期センチメント。 |
| CBA_N(Cross-Asset Layer) | 他資産(株、金、債券など)との関連性を反映。 |
| uncertainty_weight | 不確実性補正。市場の整合性が高いほど1に近づき、CIを押し上げる。 |
| pattern_score | チャート形状の寄与度(例:ブレイク、レンジ、チャネル)。 |
| Bayesian-NN(ベイズニューラルネット) | 不確実性を定量化するためのAI手法。単なる平均ではなく信頼区間を出す。 |
| Fail-Fastポリシー | モデルの信頼性が低いときは即座に出力を棄却する安全機構。 |
| 【テクニカル分析系】 | 意味(読者向け説明) |
|---|---|
| MA(移動平均線) | 過去の一定期間の平均価格。トレンドの方向や勢いを確認する基本指標。 |
| RSI(相対力指数) | 買われすぎ・売られすぎを数値化した指標。70以上で過熱、30以下で売られすぎ。 |
| MACD | トレンドの勢いと転換点を示すオシレーター。線の交差で売買シグナルを見る。 |
| ADX(平均方向性指数) | トレンドの強さを示す指標。25以上なら強いトレンド。 |
| ATR(平均真の変動幅) | 市場のボラティリティ(値動きの荒さ)を測る。大きいほど値動きが激しい。 |
| Donchianチャネル | 一定期間の高値・安値の範囲。レンジの上下限を可視化する。 |
| ボラティリティ | 値動きの振れ幅。トレードリスクの尺度として重要。 |
| LCZ(Liquidity Concentration Zone) | 流動性が集中する価格帯。ストップロスや利確が集まりやすいゾーン。 |
| 【ファンダメンタル・マクロ系】 | 意味(読者向け説明) |
|---|---|
| Fed(連邦準備制度理事会) | アメリカの中央銀行。政策金利を上下させて景気やインフレを調整する。決定は世界中の相場に影響する。 |
| 利上げ(Rate Hike) | 中央銀行が政策金利を上げること。景気の過熱やインフレを抑えるために行う。→ 通常は株やBTCなどリスク資産にマイナス(資金が高金利通貨や債券に戻る)。 |
| 利下げ(Rate Cut) | 政策金利を下げること。景気刺激や信用緩和を目的に行う。→ 一般的には株・BTCなどリスク資産にプラス(資金が市場に戻る)。 |
| QT(Quantitative Tightening, 量的引き締め) | 中央銀行が保有資産を減らし、市場の資金を吸収する政策。利上げと組み合わせて金融を引き締める。 |
| QE(Quantitative Easing, 量的緩和) | QTの逆。資産を買い入れて市場に資金を供給する。金融緩和の一環。 |
| CPI(消費者物価指数) | 物価の上昇率を示す指標。高いほどインフレが進んでおり、利上げ方向の圧力になる。 |
| PCE(個人消費支出価格指数) | Fedが特に重視するインフレ指標。CPIより変動が穏やか。 |
| 失業率(Unemployment Rate) | 労働市場の過熱を示す。低すぎるとインフレ懸念で利上げ圧力、高すぎると利下げ方向。 |
| ETFフロー(ETF Flow) | ETF(上場投資信託)への資金流入出。インフロー=買い需要、アウトフロー=売り圧力。 |
| AUM(運用資産残高) | ETFなどが運用している総資産額。資金動向を把握する指標。 |
| クジラ(Whale) | 大口投資家。売買が相場を一時的に大きく動かすことがある。 |
| センチメント(Market Sentiment) | 投資家全体の心理状態。恐怖・強欲・楽観などの“群集心理”。 |
| Extreme Fear(極度の恐怖) | 投資家がリスクを避ける状態。短期的には売られすぎのサインになることも。 |
| リスクオン/リスクオフ(Risk-on / Risk-off) | 投資家がリスクを取りに行く/避ける姿勢。リスクオンでは株やBTCが上昇し、リスクオフでは資金がドルや国債に逃げる。 |
| 【トレードプラン関連】 | 意味(読者向け説明) |
|---|---|
| Entry(エントリー) | ポジションを取る価格。 |
| TP(Take Profit) | 利確目標。 |
| SL(Stop Loss) | 損切りライン。 |
| リスクリワード比 | 利益幅と損失幅の比率。1:1以上が望ましい。 |
| ゴールデンクロス/デッドクロス | 短期移動平均が長期移動平均を上抜く/下抜くシグナル。 |
| 【分析思想・メタ用語】 | 意味(読者向け説明) |
|---|---|
| 共鳴(Resonance) | 異なる情報層が同じ方向を示すこと。tradeAdviserの中核概念。 |
| 整合性(Coherence) | 各理論の一貫性。市場が素直に反応している状態。 |
| ノイズ支配(Noise Dominant) | 指標が噛み合わず、短期イベントで価格が乱れる状態。 |
| 再現性(F値) | 過去に同じ条件で同様の結果が出た割合。信頼度の定量指標。 |

📢 注意喚起
本ページに掲載している内容は、公開時点のマーケットデータおよび公的発表情報、一般的な分析手法を基にまとめたものであり、特定の銘柄・通貨の売買を推奨するものではありません。
暗号資産(仮想通貨)や外国為替取引は価格変動が非常に大きく、元本割れや想定を超える損失が生じる可能性があります。取引を行う際は、ご自身の判断と責任に基づき、最新の経済指標や政策発表、相場環境をご確認のうえ、十分なリスク管理を行ってください。
特に重要経済イベント(例:米CPI、FOMC、各国中銀の政策決定など)の前後は、市場が急激に変動する可能性が高いため、新規ポジションの建てやレバレッジ取引には十分ご注意ください。
要約(短期/中期方向+確信度)
- 短期(〜数日):9.2万ドル台でのレンジ上限トライ。やや上方向優位だが、ETFフローとニュースセンチメントが弱く、**「小幅強気/レンジ上抜け期待」**程度。
- 中期(〜数週間):月足は強い上昇トレンド維持だが、週足は調整局面のまま。ETF残高はピークから大きく減少しており、「高値圏レンジ〜やや下押しリスク」。(Reuters)
- 統合確信度CI:テクニカルTC、ファンダFC、センチメント・フローSF_N等をBTC専用式で統合した結果、
- CI ≒ 42.7 / 100(方向性は弱い強気、確信度は中立寄り)
ファンダメンタル分析
マクロ・金融政策
- FOMC(12/10)は政策金利を0.25%引き下げ、2026年は「1回だけの利下げ見通し」と慎重姿勢を維持。これは「緩和方向だが限定的」というメッセージで、リスク資産にはややプラスだが、サプライズ度は低い状況。(Reuters)
- VIXは17前後で、長期平均(15前後)よりやや高い程度。株式市場のボラは「程よいリスクオン〜中立」レベルで、パニックではない。(FRED)
→ Policyサブスコア ≒ 0.60(ややリスクオンだが、「一気に資金が溢れる」ほどではない)
ビットコイン固有要因(ETF・需給・採用)
- 米スポットBTC ETFは
- 2025年通年では**+223億ドルの純流入**だが、
- 10月ピークから約488億ドルのAUM減少と、大きなドローダウンを経験。(Bitbo)
- 12月初旬以降も
- 欧州ではiShares Bitcoin ETPが50万口増発しており、機関投資家向けの需要自体は残っている。(Investing.com Australia)
→ Crypto/ETFサブスコア ≒ 0.55(長期採用トレンドはプラスだが、短期フローはまだ不安定)
市場センチメント・オーバー/アンダーシュート
- ロイターは「2025年末のビットコインは、150k〜200kドル予想を大きく下回る水準で推移し、ETFブームにもかかわらず“ローラーコースターの年が安値圏で終わる可能性”」と報道。(Reuters)
- 一方で、オンチェーン・デリバティブ市場ではFOMO的な強気ポジションと、FOMC前後の「グリード急騰」も指摘されており、強気バイアスと現実の価格乖離=誤認リスクが残る。(AMBCrypto)
- 価格自体は本日時点で約92,000ドル台と、月初からは+1.2%程度の上昇に留まり、「感情ほどは上がっていない」状態。(モーニングスター)
→ Sentiment/Flowサブスコア SF_N ≒ 0.48(ニューストーンはややネガティブ、しかしポジションは強気寄りで“楽観バイアス”)
クロスアセット(CBA_N)
- 11月後半には「ビットコイン下落+金上昇」で、**“ビットコイン安全資産論が揺らいだ”**とする記事もあり、直近のリスクオフ局面では金>BTCのヘッジ需要が確認されている。(フォーチュン)
→ CBA_N ≒ 0.45(リスクオン局面では追随するが、安全資産としては金に負けている)
総括(Fundamentals)
- FC(Fundamental Composite) ≒ 0.55
- Fedの緩和方向転換+ETFという構造的追い風は維持
- しかし、ETF残高のピークアウトと“期待外れの2025年”という評価が重し
- ビットコインは**「長期テーマとしては依然強いが、高値圏での成長期待がしぼみつつある資産」**として扱われており、
- 中期は押し目買いと同時に、上値ではリバランス売りが出やすい地合い
テクニカル分析
※データは提供いただいたBTCUSD# H1〜MN1のCSVから算出(UTC、欠損なし・Δt整合確認済)。
マルチタイムフレーム構造
最新クローズ:92,476.8ドル(H1)
- 月足(MN1)
- Close: 92,476
- MA20: 100,755 > 価格
- MA50: 84,219 < 価格
- ADX ≒ 45(強い上昇トレンド)
→ 長期上昇トレンド継続。短期的には20MAを下回る高値圏調整。
- 週足(W1)
- Close: 92,476 < MA20, MA50, MA100
- RSI ≒ 42、MACDマイナス圏
→ 週足は調整トレンド:下向きの50MAの下で戻り売り優位。
- 日足(D1)
- Close: 92,476 > MA20(90,205)だが、MA50/100/200の下。
- MACDは依然マイナスだが、シグナルより上で上向きクロス途中。
→ 日足は「下落トレンドからの反発局面」へ移行中。
- 4時間足(H4)
- Close > MA20, MA50, MA100 だが、わずかにMA200(92,904)を下回る位置。
- RSI 56、MACDプラス圏、ADX 17(弱トレンド)。
→ H4はMA群の上で上昇再開、ただしトレンド強度はまだ弱い。
- 1時間足(H1)
- Close > MA20(92,406), MA50(91,851), MA100(91,076), MA200(91,341)
- RSI ≒ 52.9(ニュートラル)
- MACDわずかにプラス、シグナル上。ADX ≒ 14(トレンド弱)。
→ 上位足整合:
- 長期(月足)強気、
- 週足は下落調整、
- 日足・4H・1Hは反転上昇中。
「長期強気の中の、週足調整リバウンド」という構造で、一方向には揃っていないため強気度は中くらい(≈0.60)。
ボラティリティとレンジ構造(Donchian / ATR / VWAP)
- ATR_eff = max(ATR_H1, ATR_H4) ≒ 1,478ドル
→ 直近1時間足〜4時間足で、約1.6%/h 程度のボラティリティ。 - Donchian 20(H1)
- Upper ≒ 94,466
- Lower ≒ 91,549
- Mid ≒ 93,008
- 現在値 92,477 は
- Lower + 928ドル(下限寄り)
- Upper まで 1,990ドル余地
- VWAP(H1全期間累積)
- VWAP ≒ 92,315
- 現在値は VWAP より +162ドルとほぼフラット。
→ 価格は
- 短期的にはやや下側に寄ったレンジ内(下限近く)
- ただしVWAP付近で、「フェアバリュー+下限寄り」というポジション
オシレーター・トレンド指標
- RSI
- 月足:55
- 週足:42
- 日足:49
- H4:56
- H1:53
→ 「週足だけ売られ気味、他はニュートラル〜やや強気」で、オシレーター整合度は中立(≈0.50)。
- MACD
- 月足:プラスだがシグナル下(高値圏の減速)
- 週足:マイナスでシグナルも上、モメンタム弱
- 日足:マイナス圏だがシグナルを上抜け途中(反発初期)
- H4/H1:プラス圏でシグナル上(短期は上昇モメンタム)
→ クロス強度 ≈ 0.65(短期上昇クロスが出ているが、週足が完全には反転していない)
チャート形状とpattern_score
アップロード頂いたチャート画像(H1ベース)から:
- 赤の下降チャネル上限に沿って斜めに頭を抑えられつつ、
- イエローのサポート群(ローカル上昇チャネル下限)で何度も反発、
- 最近は白・水色のMAリボンの中を**ジグザグ上昇する「緩やかなブルフラッグ」**に近い形状。
multi-fractalな形状解析のパラメトリック近似として、画像の寄与上限(±0.10)の範囲内で
- pattern_score ≒ +0.02(小さな形状上の追い風)
テクニカルコンポジットTC
tradeAdviserのTC式に従い、
- 上位足整合:0.60
- MAクロス強度:0.65
- オシレーター整合:0.50
- ボラ順応:0.55
- pattern_score_weight = 0.03
- TCBS = 0
- uncertainty_weight = 0.88
から
TC ≒ 0.51
(やや強気だが、トレンドの一貫性が欠けるため「中程度の強さ」)
総括(Technicals)
- 長期(月足)は強い上昇トレンド
- 週足は調整トレンド継続で、戻り売りが入りやすいゾーン。
- 日足〜4H〜1Hは反発上昇の初期〜中盤で、
- H1はレンジ下限寄り+VWAP付近
- Donchian上限94.5k手前までは上値余地がある
- ただしADXが低く、一気にトレンドブレイクというよりは「FOMCを挟んだノイズの大きいレンジ相場」。
→ テクニカルだけ見れば、短期は**「レンジ下限から上半分へのリバウンド余地あり」**だが、
週足の調整が完全には終わっていないため、大きなブレイクを追いかけるのはリスキー。
トレードプラン(Entry / TP / SL / LCZ)
※想定:スポット or 低レバレッジ(〜3x)デリバティブ。価格は92,480ドル前後を現値とした目安。
基本方針
- 現状CI ≒ 42.7と中立寄りのため、
- 「方向を決め打ちするトレンドフォロー」ではなく、
上下どちらにも備えたブレイクアウト戦略+LCZ(ノートレード帯)の設定を推奨。
- 「方向を決め打ちするトレンドフォロー」ではなく、
シナリオA:上抜けブレイク・ロング
- トリガー:H1終値が
- 94,800ドル超でクローズ(Donchian20上限94,466+約0.25×ATR_effの上)
- Entry:94,800ドル
- Stop Loss:93,030ドル(約1.2×ATR_eff下=約1,770ドル幅)
- Take Profit:98,500ドル(約2.5×ATR_eff上)
- 想定RR:
- リスク ≒ 1,770ドル(約1.9%)
- リワード ≒ 3,700ドル(約3.9%)
- RR ≒ 1 : 2.1
ロジック:
- 週足調整のなかで94.5kを明確に抜いてくれば、
- 日足MACDのゼロライン回復、
- 4HのMA200超え
を伴う「調整終了のシグナル」となりやすい。
シナリオB:下抜けブレイク・ショート
- トリガー:H1終値が
- 91,500ドルを明確に割り込む(Donchian20下限付近)
- Entry:91,200ドル
- Stop Loss:92,970ドル(約+1.2×ATR_eff上)
- Take Profit:87,500ドル(約−2.5×ATR_eff)
- 想定RR:
- リスク ≒ 1,770ドル
- リワード ≒ 3,700ドル
- RR ≒ 1 : 2.1
ロジック:
- 週足調整トレンドが続いている以上、下限割れの場合は
- 週足の安値試し→ETFからの追加流出
という「ネガティブ連鎖」の可能性があり、トレンド方向へのブレイクとみなす。
- 週足の安値試し→ETFからの追加流出
LCZ(Low Conviction Zone:ノートレード帯)
- 91,800〜94,000ドルを「LCZ」と設定
- Donchian20の中央付近+VWAP近傍で、
- テクニカル・ファンダメンタルともに強いバイアスが無い帯域。
- このゾーンでは
- ポジションサイズを極小にするか、
- **ブレイクの明確化を待つ(ノーポジ)**ことを推奨。
リスク・不確実性(Bayesian信頼区間)
Bayesian-NNベースのリサーチでは、高ボラ相場では予測誤差分布が厚い尾を持ち、
不確実性も大きくなることが示されている。
本ケースでもATR_effが高く、FOMC直後というイベント後相場のため、
24時間先の終値予測に対して以下のような「感覚的なBayesian信頼区間」を想定:
- 68% 信頼区間(≈1σ):
- 91,000 〜 94,900ドル
- 95% 信頼区間(≈2σ):
- 89,500 〜 96,500ドル
※これは「ATR_effを分散の proxy とした近似」であり、
実際の分布推定にはBayesian-NNやTVPモデル等のフル実装が必要になるが、
「今の不確実性では、1日で±3〜4kドル程度の変動は普通に起こりうる」
という直感を表したもの。
結論
- 短期:
- 92k台はレンジ下限寄りで、テクニカル的には若干の上方向バイアス。
- しかしETFフローとニュースセンチメントはまだ不安定で、
強いトレンドフォローより、明確なブレイク待ちが合理的。
- 中期:
- 長期上昇トレンドは維持されているが、
2025年の「期待外れ」感とETF残高減少が上値を重くしている。 - 高値追いより、押し目買い+戻り売りのレンジ戦略がフィット。
- 長期上昇トレンドは維持されているが、
- 総合評価:
- CI ≒ 42.7と、「軽い強気」だが確信度は中立域。
- したがって、本レポートのコアメッセージは「方向感はやや上だが、リスクと不確実性が高いので、
LCZでのポジション構築は避け、
94.8k上抜け or 91.5k割れのブレイクのみを絞って狙う」
という慎重な戦略。

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